■15 金融教育の柱

 

私としては、子供たちに伝えたい金融知識はこのあたりですね。

その1: マネーコントロールが重要
投資に損得はつきもの。

損を恐れて利益は得られません。
お金をコントロールする心技体を

身に着ける必要があるということです。
心: 損切りする胆力、ここぞというときの素早い判断力
技: リスクヘッジ、レバレッジ、アービトラージの力
体: スポーツでも基礎体力はとても重要。

投資を継続的に続けられる力

 

 

 

その2: ビジネスモデル

投資はチャートだけでは判断できません。

 

投資先はどのようなビジネスモデルを持っているのか?
そのビジネスモデルは、どうなっているのか?

 

近江商人が大切にしていた

「三方よし」 売り手よし・買い手よし・世間よし

に、合致しているかどうかの見極めです。

 

 

 

その3:リスクヘッジ

投資に損得はつきもの。

ならばリスクをどこまで軽減できるかはとても重要です。

 

バイク乗りがヘルメットをつけるように、

車にエアバックがあるように、

投資にもリスクを軽減できる手法はあることを

学んでほしいですね。

 

 

その4:レバレッジ

てこの原理をレバレッジと呼びます。

金融の世界では、FXや信用取引など自己資金の数倍で

投資することができます。

このレバレッジを突き詰めていくと

借金の正しい使い方も見えてきます。

 

 

その5:アービトラージ

ビジネスの原則は、

付加価値追加と裁定取引(アービットラージ)だと確信しています。時間の差、距離の差、価値の差に

着目した金融の仕組みを理解してほしいですね。

 

 

その6:波動理論

世の中はすべて波動でできていること。

波動を感じるには

チャートに慣れ親しむことがもっともわかりやすいですね。

チャートを通じて、チャートの裏の感情を

読み取れるようになればいいですね。

 

上り相場はなぜゆっくりで

下り相場はなぜ急激なのか、

 

上りも下りもビジネスのチャンスがあることを

わかってほしいですね。

 

 

その7:お金との付き合い方

人生にとってお金は重要なパートナーであるということ。

 

お金にはきれい・汚いの色はないということ。

お金に振り回されないこと。

お金で人生を毒されないこと。

 

お金は稼ぐものであり、稼ぐ手段を身に着けてほしいですね。

 

 

■16 目標

 

金融教育の最終目標です。

 

月利1%の運用成績。
これがコンスタントに出せるようになれば最高です。

 

どうです、この数字。
思ったより低いと感じました?

ところがこの目標、やってみると結構難しいですよ。

説明する前提知識として、
マジックナンバー72という言葉を知っていますか?

年利3%で元本を2倍にするには 72÷3=約24年
年利5%で元本を2倍にするには 72÷5=約14.4年
年利10%で元本を2倍にするには 72÷10=約7.2年

 

10年で元本を2倍にするには 72÷10=年利7.2%で運用

5年で元本を2倍にするには 72÷5=年利14.4%で運用

3年で元本を2倍にするには 72÷3=年利24%で運用

と、簡単に計算できるとても便利な数字です。
ここでの注目ポイントは
年利7.2%で運用すると10年で元本倍増するということ。
金融の世界において、
年利7%を重要な指標にしています。
金融商品の運用成績や、
ファンドマネージャーの年収査定にも
この7%が重要な意味を持っています。

年利7%だと子供たちはやるきは失せますね。
年は長すぎますね。

そもそもおこづかいの定義でいえば毎月になるので、
年利ではなく月利で目標設定する必要があります。

年利7%は月利に直すと0.6%。
んー、分かりずらい。

月0.6%でなく、丸めて月1%にすると、
月利1%で複利で回すと、年利12.7%。
年利12.7%ならば
元本を2倍にするのに72÷12.7=約5.7年になります。
なによりもわかりやすいですよね、計算も楽。

ちなみに、この月利1%を達成できる力がつくと、
億の資産が見えてきます。

Excel関数にFVというのがあるので、
それを使って計算してみます。

元本100万円と毎月積立1万円で
年利12.7%(月利1%)で32年運用 1億円超え

=FV(((1.01)^12-1)/12,32*12,0-10000,0-1000000)
= 109,328,683

元本100万円と毎月積立3万円で
年利12.7%(月利1%)で27年運用 1億円超え

 

年利12.7%(月利1%)で運用できる力があれば、
あとは元本を借りてきてレバレッジをかけるとさらに加速しますね。
っと、ここから先は、子どもの金融教育というテーマから外れますのでどこか別のところでお話します。

話を戻して、金融教育の数値目標は月利1%の運用成績。
これを目指します。